「アメリカ帰還兵イラクに誓う」
2009年にイラク・アルビル市での国際労働者会議に、
アーロンもトーマスも、まず、イラクの人々に謝罪します。
「許してもらえないとは思うが、
最後に、イラクの労働組合の人が、立ち上がり、話します。
「ふたりを抱きしめたい」と、前に行き、
アーロンは、最初殴られるかと思ったそうです。
ふたりの真摯な態度に会場の人々は暖かい拍手を送りました。
トーマスは、直接イラクの地で、戦闘に参加はしていませんが、
アメリカ政府が、イラクのジャーナリストを買収して、
そのことによって、彼は軍隊を追放されています。
(監督の木村さんによると、
大統領選を控えて、おおやけになることを恐れたアメリカ政府が、
アーロンは、帰還後2年間、誰にも戦争の話をしないで、
誰にもわかってもらえない孤独の期間、ヨーロッパを放浪し、
最後にスペイン・
ある夕方、美術館を出ると、夕焼けがとても美しかった。
夕焼けを見て美しいと感じるのは、国が違っても宗教が違っても、
アートは、世界共通なんだと思ったそうです。
彼は、アートの力に癒され、励まされ、
ベトナム戦争反戦の会の先輩たちの行動に誘発され、
反戦活動に動き始めます。
アーロンは、最後に、詩を読みます。
イラクで出会った目の見えない9歳の少年の存在によって、
自分の精神が壊れていくのを引き戻されたことに感謝して、
自分を支えてくれたのは、アメリカ人ではなく、
彼は、アメリカの仲間からの詩もたくさん持参していて、
プレゼントします。
アメリカの「平和を求める退役軍人の会」では、
アートの力を大事にしています。
帰還兵の5割近くがPTSDに悩んでいます。
アートによって、見えない心の状態を表現しようとしています。
芸術家たちとコラボして、「ジャスト・シード」
シカゴには、退役兵士の美術館もあるそうです。
「反戦イラク帰還兵 普天間に呼びかける」
昨年アーロンとアッシュが沖縄を訪れた時のドキュメンタリー。
アーロンは、「Semper Fi! Join us」と声をかけながら、
反戦兵士の会のチラシを米兵に配っていました。
「沖縄にいる米兵も、はやく本国の家族のもとに戻りたいんだ。
だから、ヤンキーゴーホーム!と叫ぶのではなく、
沖縄の人々は、みんないい人なんだ。自分に忠実になろう。
一緒に終わらせようと、言いたい」と。
イラク派兵は、延べ230万人におよび、
アメリカ兵は平均3回派遣されている。
帰還兵の自殺は、1日18人にもなる。
軍隊内が荒んでいると、一般市民への暴行も多くなる。
「平和を求めるイラク帰還兵の会」は、68支部あるが、
2000名を超える会員は、アフガニスタンからの撤退・
アメリカは、徴兵制ではなく志願兵だが、
実際には、
高校内に、リクルートセンターが設置され、奨学金をもらえる、
戦死者の3位はメキシコ人だが、彼らは、
参加者からは、
沖縄のこと、秘密保護法のこと、原発のこと、
幅広く、いろいろな意見や質問がでました。
どれもがつながって、今の日本の危機です。
このドキュメンタリーの監督の木村修さんが、
今までは、キープサイレントだったが、
今からが、市民活動の始まり、悲観的にならずに、
思考停止しないで、市民がつながっていくこと、
発信していくこと、改めて、強く思いました。
(半田博子・Days Japan SC 名古屋)
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